子供の「読書感想文」にピッタリのSF小説3選

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暑い日が続きますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?
家庭を持つ方は、子供が夏休みの宿題に頭を悩ませているのを見た多いのでは無いのでしょうか?
特に、多くの子供にとって読書感想文は難敵です。
普段本を読まないのに加え、多くのサイトに書いてあるのは。
「大切なのは自分が読みたいと思う本を読もうと思うこと」
「自分から興味を持つこと」
読みたい本もないし、自分から興味を持つことも最近はへったと思います。。
そもそも、興味を持つという入り口に立つことが少ないわけで、そうで無ければ読書感想文がきついなると苦しみは大きいはず。
そこで、この記事では読書感想文について親子で考えられるような作品と、考え方を提示します。

今回は短編SFから選びます。
SFを選ぶメリットとしては、3つ。
短編が多いので、興味を持った場合短時間で読める。
自分だったらこうするとか、こういうことを学んだって書けばだいたいなんとかなる。
意外と子供の反応が面白いし、時々大人がハッとするような見解を示す。
というのが短編SFを選ぶ理由です。

気になる記事の内容は以下の通りになります。

○ざっくりあらすじ:なんとなく読んだ気になれます
○題材にすべきポイント:小説の中から題材にできるポイントを書き出します。
○それに対する答え:こういう答えを書いていけば大人は納得します
○字数が足りないときに足してもいいもの:そのままです。

では、本編にはいりましょうか。

我はロボット 著:アイザック・アシモフ

われはロボット 〔決定版〕 アシモフのロボット傑作集 (ハヤカワ文庫 SF)
○ざっくりあらすじ
75歳になったロボット心理学者のスーザン・キャンベル。
彼女は引退するに当たって、自身とロボットの関わりを丁寧に書き出してゆこうとを決めた。
さて、最初の話はロビィというお話。
ロビィというのは、子守ロボットの名前でこのロボットにグローリアがなついてしまいます。
あまりにもなつきすぎるものだから、グローリアからロビィを引き離す両親。
しかし、結果としてロビィがグローリアの命を救ったことから両親は2人を引き離すのをあきらめます。
というお話。

○題材にすべきポイント
ロボットには「人間に危害を加えてはいけない」「人間の命令を聞かなければいけない」「ロボットは最初の二つに反しないなかぎり、自分を守れる」
という三原則があり、この通りに行動するように作られている。これをロボット工学三原則といいます。
第一話では、人間の友達をほしがるグローリアにたいして、ロビィはロボット三原則で接します。
しかし、グローリアはそのロビィを友達として扱います。
『ロボットは果たして人間の友達となれるのか?』これが、第一話のテーマです。
これに対してどう思うかを、書いてみましょう。

○それに対する答え
この場合、二つの回答が考えられます。
友達になれる場合:ロボット三原則のでロボットの行動が決められたとしても、人間側が友達と思えばロボットは友達だ。
友達になれない場合:ロビィがグローリアを助けたのはあくまでロボット三原則の1に従っただけなので、友達とは言えない。
そして最後に、なので人間とロボットは友達になれる(もしくはなれない)と思いました。
これで終わりになります。

○字数が余ったら
これを書いたアイザック・アシモフについての簡単な略歴や、短編について簡単に書きましょう。
また、ロボット三原則についてどう思ったのかを書いてみてもいいかもしれません。
いいのか、悪いのか。
いいなら、どこがいいと思ったのか、悪いならどこが悪いと思ったのかをちょこっと付け足すとそれっぽくなります。

たった一つのさえたやり方 著:ジェイムズ・ティプトリー・Jr.

たったひとつの冴えたやりかた (ハヤカワ文庫SF)
○ざっくりあらすじ
やんちゃだけど向こう見ずな元気少女コーティーは、16歳のプレゼントで宇宙船をもらって好奇心のまま旅に出ます。
厳しいチェックをうまくくぐり抜け、行きたい場所に行く。どきどきしながら冷凍睡眠に入り、目が覚めると頭の中にイーアというエイリアンがいた!
エイリアンは、コーティーとたちまち仲良くなっていくが、このエイリアンは、脳に宿り、脳を食い荒らす危険なエイリアンだった。
エイリアンはコーティーの脳を食い荒らし、ほかの人類に寄生しようとする。
コーティーはこのエイリアンを倒すことにして、太陽へと突っ込んだ。そう、イーアは熱に弱かったのだ。
「これがたった一つのさえたやり方」と信じて、コーティーは帰らぬ人となったのだ。
というお話。

○題材にすべきポイント
この本は短編の3部作で構成されていて、これらはすべて共通して読まれるものとしてつながっています。
それぞれの主人公たちが、問題に直面し、決断を迫られて、たった一つのさえたやり方を生み出していきます。
今回は第一話をピックアップしました。
第一話の主人公のコーティーは、自分とエイリアンを犠牲にして大勢の人類を助けるという選択を行います。
そうすると、2つのアプローチができます。
本当にコーティーの行動が「たった一つのさえたやり方」だったのか?
1人の犠牲でみんなを助けるという行動は褒められるべきか?
今回は前者について述べていきます。

○それに対する答え
実は、初期の段階でコーティーはエイリアンを頭の中から追い出すことができたのではと考えます。
それは、エイリアンはまだ理性的で、話し合いができたから、と考えるのが良いでしょう。
確かに危険なモノかどうかは判断できません。
しかし、頭の中に異物が入っているのは怖いので、出て行ってもらうのがさえたやり方だったかもしれない。
という風に終わるといいでしょう。

○字数が余ったら
コーティーは友情関係を感じている割にあっさり自分ごとエイリアンを殺しますね。
なので、ここをピックアップしましょう。
友達と一緒に死ぬなら、さみしくないのか?
それとも、親をひいては人類を守ると考えればここで死ぬのも悪くないと思ったのか。
どうしてコーティーは死ぬことができたのか?
それを考えてみてもいいかもしれません。

おせっかいな神々 著:星新一

おせっかいな神々 (新潮文庫)
主人公が子供の頃、変わった少年から『箱』をもらった。
その時に「この箱を開ければ、どんな困難も一回だけ解決してくれる」と言われる。
主人公は、なんどかこの箱を開けようと思うが、結局は開けなかった。
やがて、主人公は年をとって、死の間際になって箱書きになった。
特に不満とか未来に関して困難を感じてはいなかったが、箱を開けた。
そうすると、かつてあった変わった少年が現れ、主人公は天国に召された。
なお、その少年は天使の姿をしていた。
というお話。

○題材にすべきポイント
これはすごくシンプルに「自分なら、困ったときに箱を開けてしまう」かどうかを考えればいい。
例えば、お菓子が今すぐ食べたいけど無いという小さな欲求から、けがで歩けないのを歩けるようになったら? というような大きなモノまで扱える。
その結果、その困難は解決しますが、それで箱を開けてしまうのかどうか?
あるいは、自分も彼のように箱を開けないのか。
どちらにするでしょうか?

○それに対する答え
題材にすべきポイントで出た問いの答えが出たはずですね。
自分も彼のように箱を開けた場合、なぜ箱を開けたのか。
箱を開けなかった場合、なぜ箱を開けないと考えたのか。
前者ならば、困ったらやっぱり使ってしまうでしょう。
箱を使ってしまった場合の結末はどうなるのか、という風に発展していっても面白いかと思います。
後者ならば、今後もっと困ったことが起きるかもしれないという不安で使わないかもしれません。
ならば、どういった事態に直面したら使うのか。
それを書いて、終わりです。

○字数が余ったら
この短編に出てくるのは天使です。神様は出てきません。
だけど、天使というのは神様に命令されて、いろいろなことを行います。
なぜ、主人公に箱を与えたのか?
偶然かそれとも、主人公が開けないと思って渡したのかを考えても良いと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
この記事は、親子2人であれこれしゃべりながら考えてみても、面白いでしょう。
子供の価値観というのは、時には良いインスピレーションを大人に与えてくれます。
読書感想文を機に、親子の中を縮めてみてもいいかもしれません。

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